カイラボでは人事・組織コンサルティングを行う企業や団体とも連携しながら、早期離職対策に関する活動を行っています。
今回は連携先の一つである公益財団法人日本生産性本部の中川さんにお話を伺いしました。日本生産性本部という名前を一度は聞いたことのある方も多いと思います。民間企業へのコンサルティングや研修の提供のほか、行政からの受託事業も行っている組織です。カイラボでは組織コンサルティングや講演会の仕事でご一緒させていただく機会をいただいています。カイラボを知ったきっかけや、多くのコンサルタント、講師陣を抱える中で、カイラボにご依頼をいただける理由もお聞きしました。
お客様の声:公益財団法人日本生産性本部
本記事の執筆者
官と民両方の事業を行う日本生産性本部
日本生産性本部では様々な事業をされていると思いますが、中川さんがいらっしゃる総合政策部の事業について教えてください。
なかなか何をしている部署か説明が難しいのですが、「働くこと」全般についての調査研究、研修、コンサルティング、行政事業の委託などを行っています。特徴としては民間企業のコンサルティングを行うと共に行政からの事業の委託などの公的な仕事も行っている点です。
私自身は過去にも同じ部署に所属していて、別の部署への異動を経て2013年に戻ってきております。
きっかけは早期離職白書。最初の連携は定着支援事業のコンサルタント
カイラボを知ったきっかけを教えてください。
2015年頃だったと思いますが、厚生労働省が行った若者定着支援事業の運営委託を受け、勉強のために早期離職白書をダウンロードしたのがきっかけです。その後、井上さん(株式会社カイラボ代表取締役)から連絡をいただき、ご挨拶に来ていただきました。
最初にカイラボに仕事を依頼した時のことを教えてください。
厚生労働省の若者定着支援事業は3年ほど継続したのですが、より成果を出すために外部のコンサルタントの方々を活用した方が良いと思い、若者定着支援事業のコンサルタントとして企業に派遣させていただいたのが最初にお願いした仕事です。それが2017年頃なので、最初にお会いしてから仕事をお願いするまで少し時間がかかっていますね。
これまで一緒に行った案件について教えてください。
コンサルタントとして企業の中に入っていただくほか、定着支援や人材採用に関する講演やセミナーのお願いが多いです。 定着支援事業の成果報告会の際に井上さんに15分ほどの短い講演をお願いしたのですが、その内容が具体的で非常にわかりやすいものでした。その後、私たち日本生産性本部が会員組織向けに行っている月例研究会に早期離職の防止のテーマで登壇をお願いしたことが、講演会やセミナーの登壇の依頼が多くなったきっかけです。その時の月例研究会では100人以上の申込みがあり、参加者数、参加率、満足度いずれも他の月例会と比べても高く、とても好評でした。
採用と定着の両面の具体的な対策提示と事例紹介はどの企業も求めている
最近は講演の依頼をいただくことが多いですが、カイラボの講演で印象に残っていることを教えてください。
具体的な早期離職対策の内容や事例が多くあったことです。他の方の早期離職対策の講演は「早期離職対策にはコミュニケーションが大切。だから日頃からのコミュニケーションを大切にしましょう」といった抽象的な内容が多い印象でした。
企業としては、コミュニケーションが大切なのはわかるけれど、どうやってコミュニケーションをとったらいけばいいかという課題解決のヒントが欲しいのです。そういった中で、井上さんの講演では、具体的な進め方や事例を紹介してもらえるので、私個人としても大変参考になりました。
中川さんから見て、カイラボが講演会で伝えているメッセージの特徴があれば教えてください。
カイラボさんが提唱している早期離職の三大要因のうち「成長予感」は初めて聞いたときに面白い切り口だし、確かにその通りだなと思いました。
私たちが企業や個人にヒアリングをしていても「将来が見えない」という理由で辞めていく人は少なくありません。「成長予感」はそんな若い人たちの状況を的確に表した表現だと思います。
また、これは私個人の問題意識でもあるのですが、人材の採用と育成はどちらも大切です。採用の手法だけを伝えられる人はいるのですが、それだけでは会社は良くなりません。育成と採用という両面から話しがしてもらえる方は少ないので、助かります。
今後、日本生産性本部として早期離職対策への取組みで考えていることがあれば教えてください。
最近は至る所で「生産性向上が必要」と言われていますが、まだまだ職場の生産性は高くありません。そのためには、職場の心理的安全性の確保やワークエンゲージメントを高めることが必要です。
カイラボさんは「成長予感」という言葉をつかって説明していらっしゃいますが、やりたいことがやれる環境や職場づくりは生産性の向上にもつながり、離職の防止にもなると思っています。その部分ではカイラボさんの離職防止に関する考え方が大いに役立つと考えています。今後も様々な面でご一緒に事業を実施できればと思っています。
(以上)
日本生産性本部とカイラボがこれまでに連携した主な仕事
・厚生労働省の定着支援事業 コンサルタント
・新宿区ワークライフバランスセミナー 講師
・青森県 「勝ち抜く」企業になるための採用戦略セミナー
・労働組合(連合会)での講演会登壇
・日本生産性本部会員月例研究会 講師
組織概要
組織名:公益財団法人 日本生産性本部
基本財産:16億8千万円
設立:1955年3月1日
従業員数:約270名
事業内容:生産性改革事業
公共政策事業
人材育成事業
働き方改革事業
ヘルスケアマネジメント事業