「これからの時代は共感力が大切」
「部下とのコミュニケーションは共感が大切」
「コミュニケーションには共感が重要だ!」
職場の上司やリーダーの方であれば、こんな言葉を耳にしたことがある方も多いのではないでしょうか。
ただ、「共感が必要!」といわれても、どんな風にすればいいのかわからずに悩んでいる方も多いと思います。
今回は、そんな方々向けに共感を示すための具体的な声掛けの方法も解説しています。
本記事の執筆者
「これからの時代は共感力が大切」
「部下とのコミュニケーションは共感が大切」
「コミュニケーションには共感が重要だ!」
職場の上司やリーダーの方であれば、こんな言葉を耳にしたことがある方も多いのではないでしょうか。
ただ、「共感が必要!」といわれても、どんな風にすればいいのかわからずに悩んでいる方も多いと思います。
今回は、そんな方々向けに共感を示すための具体的な声掛けの方法も解説しています。
本記事の要約
「共感」といっても種類があることをご存知でしょうか?
共感には大きく分けて2種類あります。
・認知的共感
・感情的共感
です。
それぞれ解説していきます。
この記事の内容はYoutubeでも解説しています。
認知的共感とは、「相手の視点に立って状況を把握する」ことです。
相手がどういう状況を認知しているのか、相手が見えている状況を把握する力が認知的共感です。
共感というと「感情的に」共感することをイメージするかもしれませんが、感情的にではなく相手の状況を把握するのが認知的共感です。
感情的共感とは、「相手の感情を自分のことのように感じる」ことです。
相手の思っていることや感じていることに自分を重ね合わせるのが感情的共感です。
相手の感情を自分のことのように感じるというと、人それぞれ性格や価値観は異なるため、難しさを感じるかもしれません。
もし、感情的共感が難しいという方は認知的な共感をするという方法もあります。
共感には2種類あることをお伝えしましたが、共感力を高めるために必要な力もあります。それが共感的関心です。
共感的関心とは「相手が自分に対して何を求めているか感じる」ことです。
たとえば、部下の方が相談してきた際に、部下の方は「とにかく話を聞いてほしい、吐き出すことで楽になりたい」と思っているとします。それに対して上司の方が具体的なアドバイスや自分の経験談などを話してしまうと、相手が期待していたことと違ってしまいます。
そのため、相談する相手が自分に対してどんな振る舞いを求めているのかを適切に把握する「共感的関心」も大切です。
認知的共感、感情的共感、共感的関心を行っていく際の具体的なポイントやNGな例についてお伝えします。
部下が報告をしてきた際に
「それくらい自分で考えろ」
「いちいちそんなことを報告しなくていい」
と言ってしまったことはないでしょうか?
こうした対応は、認知的共感としてはNGな例です。
たとえば、「報告しなくてもいいことまで報告する部下」の方を例に考えみましょう。
この部下の方に視点に立って報告する理由や心理状態を考えてみると、
・報告しないと上司の方が怒られると思っている
・報告することと報告しなくていいことの区別が分かっていない
などが考えられます。
こうした状況にある部下に対して「いちいち報告するな」と言ってしまうのは、認知的共感の場面においてはNGです。
感情的な共感が苦手で、認知的な共感をしようと思っている方は、NGな対応をしていないかどうか振り返ってみてください。
感情的共感におけるNG例としては
「俺に若い頃はもっと大変だった」
「そんなことで悩んだって仕方ない」
「気持ちの持ちようだ」
のような対応です。
感情的共感は、相手の感情を自分のことのように感じることです。
相手が”苦しい”と感じてたら、「そうだよね、その気持ち分かるよ」と同じような気持ちになって共感することが感情的な共感です。
そのため、「そんなことで悩んだって仕方ない」や「気持ちの持ちようだ」といった言葉かけは、相手の感情に共感していないため、NGな対応です。
相談をされると具体的な解決をしようとしたり相手の気持ちを変えようと思ってしまう方は、NGな対応をしていなかったかどうか振り返ってみてください。
ここまで3つ共感とポイントについてお伝えしてきました。最後に、具体的にコミュニケーションを行っていく上で大切なことについてお伝えします。
共感のコミュニケーションを行う上で大切なことは
・話をさえぎらない
・相手の考えを決めつけない
・解決策ややり方を押し付けない
です。
一つ目は、「話をさえぎらない」です。
相手の話の途中なのにアドバイスしてしまったり、相手の話が終わる前に自分の話をしてしまうなどです。
話を遮られてしまうと、自分の気持ちを理解してもらえているという実感が薄れてしまいます。途中で話を挟みたくなっても、相談している方の話を遮らないことが大切です。
2つ目は「相手の考えを決めつけない」です。
たとえば、部下の方に対して
「お前ってこういう部分があるから、その結果になるんだ」
「君の考えって〇〇だから悩むんだよ」
など相手の考えや思いを決めつけるような言葉かけはやめましょう。
悩みの原因やうまくいかない理由を、上司の方が勝手に決めつけてアドバイスするのではなく、相手の立場に立って共感してあげることが大切です。
部下の方も話を聞いた際に上司の方であれば、いくつかの解決方法やアドバイスを思いつくと思います。
相談している方が上司にアドバイスを求めていたとしても、解決策ややり方を押し付けないようにしましょう。なぜなら、解決方法は人それぞれ合う合わないがあるからです。上司の方にとっては最適な方法だとしても部下の方には適さないかもしれません。
アドバイスをしても、自分のやり方を押し付けないことが大切なポイントです。
これから「共感コミュニケーション」はますます重要なキーワードになってきますが、管理職やリーダーの方で”共感が苦手”という方も多いと思います。
ただ、今回紹介したとおり共感といっても認知的共感や感情的共感など種類がありますので、自分が出来そうなことから実践してみてください。
初めから上手くできる方は多くはないと思いますので、上司の方自身の方も成長し、そして部下の方が活き活き働けるような職場になるように取り組んで行ってみてください。