本日は「海老原嗣生×常見陽平 「いっしょうけんめい“働かない”社会をつくる」」へ参加してきました。
海老原さん、常見さんともに以前から著書はいくつか読んでいて、常見さんに関しては過去に一度講演会も参加したこともあったのですが、二人同時となると初の参加です。
参加したはいいものの、開始早々かなりのアウェー感。どうやら参加者の多くは常見さんか海老原さんの知り合い、仕事関係者などのようで、始まる前から挨拶したり話したりと盛り上がっている様子。
さらには、開始からかなりハイテンションだったので、仕事終わりで少し疲れ気味の自分にはテンションが厳しかったです。
でも、話は非常に参考になる点が多く、自分自身の勉強不足も感じました。
大部分が日本の労働制度に関してだったのですが、「日本的雇用とは何か」「欧米的雇用とは何か」という冒頭の話が非常にわかりやすく、話に入っていくことができました。
日本的雇用は会社に入って育てていくのに対し、欧米的雇用はポスト補充型。ポストと労働内容の契約のため、同じ会社に何年いたから昇格するという仕組みはない。昇格したければ、自分でスキルを磨き、さらにそのスキルを活かせるポストを自分で探して応募しなければならない。これが大きな違いです。
さらに、海老原さんは「欧米型雇用と言われるけど、実際は日本以外の国はインドも中国も韓国もすべてがポスト補充型の労働」とも。これは私は知りませんでした。
この二つの違いを踏まえたうえで日本型雇用の良さと、今後さらに良くするためにはどうすべきかという議論が(途中、大幅に脱線しながらも)2時間。
私も個人的には日本型の雇用はメリットが多いし、そのメリットを活かして新しい働き方を実現できればいいと思っています。早期離職白書も新しい働き方を考えるうえでの一つのヒントになると思ってつくった資料です。
今回、お二人の話を聞いて強く感じたのは「世界スタンダードじゃないから変えなくてはいけない」ではなくて「日本ではこれだけ苦労して大変な状態の人たちがいるから変えなくていけない」という議論にしていかないと、いつまで経っても日本は良くなっていかないということ。
これは、早期離職の問題を語るときも同じで、世界に比べて日本の労働の流動性が低いことは問題でもなんでもなくて、それによってどんな現象が起きているのか、早期離職の裏側にはどんな人たちのどんなリアルが見えるのかを明らかにしていかないといけないと強く感じました。
早期離職の話に関しては、一般社団法人プラス・ハンディキャップで作成中の「日本生きづらさ大全」でも言及していきます。
【日本生きづらさ大全 クラウドファンディング実施中 10月31日まで】
https://readyfor.jp/projects/plus-handicap