カイラボのメイン事業である若手社員の早期離職対策。今回の記事では若手社員の離職対策を考えるときに役立つ5つの視点をお伝えします。具体的に「これをやる」というよりは「こういう視点で考えてみるといいですよ」という内容です。
記事内で紹介する5つの視点を参考にしていただき、まんべんなく漏れのない対策を打つお手伝いができれば幸いです。
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カイラボのメイン事業である若手社員の早期離職対策。今回の記事では若手社員の離職対策を考えるときに役立つ5つの視点をお伝えします。具体的に「これをやる」というよりは「こういう視点で考えてみるといいですよ」という内容です。
記事内で紹介する5つの視点を参考にしていただき、まんべんなく漏れのない対策を打つお手伝いができれば幸いです。
本記事の要約
カイラボのメイン事業である若手社員の早期離職対策。今回の記事では若手社員の離職対策を考えるときに役立つ5つの視点をお伝えします。具体的に「これをやる」というよりは「こういう視点で考えてみるといいですよ」という内容です。
記事内で紹介する5つの視点を参考にしていただき、まんべんなく漏れのない対策を打つお手伝いができれば幸いです。
離職対策の視点が偏ってしまいがちな方におすすめの記事です。
この記事の内容は動画解説でより詳しくご覧いただけます。
離職対策を考えるときに役立つ5つの視点は以下のとおりです。
実際にこれら5つの視点を使って対策をしていくときには、どれか1つだけではなく複数の視点から同時並行的に実施するのがおすすめです。
5つのうち1つの視点のみで対策をしても、なかなかうまくいかないことが多いからです。
何から手を付けたらいいのかわからない場合や、ネット・書籍の方法が会社に合わないと感じた場合は、この5つの視点を使って広く見ていただければと思います。
それでは、5つの視点について詳しく解説していきます。
まず1つ目は「採用の改善」です。
改善方法として下記のようなものがあります。
◆採用ターゲットをずらす
採用ターゲットをずらすには、「重視する能力」「属性」を変える方法があります。
◆採用方法を変える
◆採用時の情報提供を変える
最近ではRJP(Realistic Job Preview)という言葉もあります。
説明会や面接などの採用活動において、良い情報だけではなく、仕事の辛い部分・厳しい情報もリアルに開示する、という方向性です。
とある総合商社は、説明会の段階で
「希望の配属先に行ける確率は何%でした」
「第5希望まで取り、第5希望までに配属されたのは何%の新入社員でした」
という情報を開示しています。
情報開示したことで、100%希望の配属先にいけないのならやめる、という人も出てくるかもしれません。
このリスクを冒してでも情報開示しようという考え方になってきているのは、入社後に「話が違う」となる可能性を低くするためです。
また、採用の改善をするときに、「今まで同じようなタイプを採用していたら離職率が高くなった」という理由から、今までにないタイプをとる動きが見られます。
しかし、今の社内にいないタイプの採用は失敗しがちなので注意していただければと思います。
2つ目は「初期教育(=新入社員の教育・育成)の改善」です。
この改善方法として下記のようなものがあります。
◆教育・研修の内容を変える
コンテンツの内容を変えることも含めます。
◆初期教育期間を変える
初期教育を改善するために、研修期間を長くするケースがありがちです。
しかし、むやみに研修期間を延ばすのはおすすめしません。
短期的には離職率が下がったようにみえるケースがあるのですが、長期的にみると実はあまり変わらないことも多いからです。
例えば、研修期間を3週間から1〜3か月に延ばした場合を例にあげてみます。
現場への配属が遅くなり、リアリティショックを受けるタイミングも遅くなるため、離職率が下がったように感じます。
これは「研修期間中はなかなか辞めない」だけであって、効果が出ているとは言い難い状況です。
もちろん、研修の目的や初期教育のゴールを変えたことで、結果的に研修期間を長くする・短くするケースはあり得ると思います。
ただし、すぐに配属するとショックを受けるから研修期間を長くしておこう、という判断はしない方が良いでしょう。
◆初期教育に関わる人を変える
研修の講師や担当者を変えることだけではなく、研修に関わる人たちのスキルアップ・マインドセットを変えることが重要です。
3つ目は「配属・OJTの改善」です。
改善方法として下記のようなものがあります。
◆配属先への納得感を高める
配属先が希望通りではなかった問題は、多くの会社であることです。
ここで重要なのは、配属希望を通すことより納得感の醸成です。
希望の配属先ではないけれど、なぜ自分がこの配属先になったのか、納得感を醸成してあげましょう。
◆OJTのあり方を変える
OJTで多いのは、現場に丸投げしているケースです。
そうではなく、OJTの基本マニュアルを整備し、マニュアルだけで足りなければOJTの担当者(トレーナー)を教育する、といったことも大事になってくるかもしれません。
OJTで重要なのは、新入社員の思った通りにやってあげる、ということではなく納得感の醸成です。
その業務がなぜ必要なのか?なぜこのタイミングでこの仕事をするのか?しっかり伝えてあげましょう。
4つ目は「職場環境の整備」です。
早期離職対策においては、職場に順応しやすい環境を整備することが大事です。
下記の3点を押さえて、わからないことをそのままにしない職場環境に整備しましょう。
◆コミュニケーションが取りやすい・意見や質問を発しやすい環境
コミュニケーションをしっかり取りながら、立場に関係なく意見が言える環境にすることが大事です。
「フラットな組織」「心理的安全性」などを重視していくと良いでしょう。
◆情報にアクセスしやすい環境
わからないことがあったときに「誰に聞けばいいのかがわからない…」という状態にならないようにすることが大事です。
とくに新入社員の場合は、会社内の誰が何に詳しい人なのか、まったくわからない状態なので、「誰が何に詳しいのか」がわかる状態にしてあげましょう。
これは、タレントマネジメントシステムを入れたり、データベースを作ったりするだけではありません。
仕事では直接関わらない他部署の人たちとの交流の機会をつくり、誰が何に詳しいのかわかる状況にしてあげると良いでしょう。
誰が何に詳しいのかを知っておき、すぐに質問できる状況をつくるだけでも効果があったりしますよ。
5つ目は「成長支援と仕事満足向上」です。
そのための対策として下記のようなものがあります。
成長支援と仕事満足度向上は、本人に向かって「成長支援しているんだから仕事に満足しろよ」「やりがいを見出せよ」と言っても無駄です。
成長支援する側や仕事の環境を整備する側など、提供する側のスキルアップやマインドセットが非常に重要になります。いわゆる「リーダーのアップデート」ですね。
◆フィードバックの頻度・内容・タイミングの見直し
最近は1on1を導入している会社も多いと思います。
この1on1の頻度や内容を見直すことが大事になってきます。
◆仕事の責任、裁量、重要性の適正化
新入社員に裁量権なんて持たせられない、そう思う方もいるかもしれません。
ですが、守ってほしいルールは最低限伝えた上で、限られた範囲内で自由にやってもらうと裁量権の感じ方も大きく変わってきます。
その際、範囲内で少し余白を持たせてあげるのがポイントです。
◆本人のWill・Can・Mustの把握と適応
Will・Can・Mustについては、有名な考え方なので知っている方も多いかと思います。
大事なのは、Will=やりたいことを叶えてあげるだけではなく、Willがまず何なのかを把握することです。
そして、会社としてやってほしい業務が本人のWillに繋がることを説明してあげられるかどうかが大事になってきます。
早期離職の対策を考える視点は、他にもあると思います。
その中でも、今回お伝えした5つの視点は、早期離職対策の漏れを防ぐのに役立ってくれるでしょう。
採用担当を長くやっていた方は離職対策や採用を、現場実務が長かった方は研修やOJTを変えなければと思ってしまいがちです。
このような視点の偏りを防ぎながら、まんべんなく対策方法を考えていきましょう。
そして、対策はどれか1つだけではなく、複数視点で実施し、計画的かつ段階的に進めていくのがおすすめです。
具体的な早期離職の対策は、他の動画でも紹介しているので、参考にしていただければと思います。
また、専門家の方や企業の人事担当の方との対談動画がアーカイブで残っているものもあります。
あなたの会社をより良い会社にしていくために、カイラボの動画をぜひお役立てください。