SNS上で「大企業病の作り方、治し方」というブログの記事が紹介されていました。
そのブログによると大企業病とは、
・部門間の垣根が高く、みな、自分の部門の都合しか考えない。
・本社の権限が強く、プロジェクト・チームはろくに決定権もあたえられていない。
・誰か頭のいい人が紙の上に書いて、あとは下々の者がそれを忠実に実現するだけ。
などの特徴を挙げています。確かに大企業で多いイメージがありますね。
私はこの記事を読んだときに、大企業と中小企業で早期離職の原因にも差があることを思い出しました。このブログでも何度かご紹介していますが、早期離職には「存在承認」「成長実感」「成長予感」の三大要因があります。このうち、大企業においては「成長予感」が不足することによる早期離職が少なくありません。むしろ、私がインタビューをした限りでは、成長予感不足が一番の要因になる早期離職はほぼ大企業にしかないと言える状況です。
大企業で成長実感不足が起きる理由の一つは、先ほど紹介したブログに書かれている「誰か頭のいい人が紙の上に書いて、あとは下々の者がそれを忠実に実現するだけ。」だからではないでしょうか。今どきそんな会社があるのか?と思われる方もいるかもしれませんが、少なくとも周囲やその会社で働く下の人間にはそのように映ってしまっていることはあります。
私がインタビューをした中では、大企業を辞めた理由として「お前は言われたことをやっていればいいという会社の雰囲気が嫌だった」という意見もありました。また、その状況に適応した人が生き残っているために「優秀な先輩がいない」「経験年数が多いだけで、やっている仕事は同じ、売り上げもほぼ同じなのに、給料の差が大きすぎて不満」という声も聞かれました。
本当にやっている仕事が同じなのかどうかはわかりませんが、少なくとも若手社員の側からはそういう風に映ったのでしょう。そして、大企業を早期離職した人たちが行くのは外資系かベンチャーのどちらかです。他の大企業に転職したり、中堅規模の会社に転職したというケースは聴いたことがありません。一部には進学や留学という人もいましたが、ごくわずかです。みんな、敢えて厳しそうな世界に身を投じています。
先ほどのブログの中で、大企業病になる要因の一つとして、以下の言葉が紹介されていました。
組織の構成員が、『なぜ』を問わなくなることだ。
なぜ、自分がこの仕事をやるのか、この仕事はなぜ必要なのか、もっと効率の良いやり方はないのか。部下や後輩からこんな質問をされたたら「面倒くさい奴だな」と感じるかもしれません。私は感じます。でも、その面倒な質問に答えられるようにしておくことが大企業病を防ぐ手段でもあり、社員の早期離職を防ぐ手段にもなるはずです。
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